イギリス民謡組曲(English Folk Song Suite)
R.V.ウィリアムズ(Ralph Vaughan Williams)作曲

 

イギリス民謡組曲はレイフ・ヴォーン・ウィリアムズが1923年に作曲した吹奏楽曲。吹奏楽の中では古典的名曲とされ、民謡を使った親しみやすい曲調が特徴。略してイギ民と呼んでましたよね?英語名だとどういう曲だったかなぁ?となるけれど、イギ民と聞くとああ!あれね!となる曲です 笑。

 

3曲で構成され、それぞれの曲が何曲かの民謡から作られています。
第1曲 行進曲「日曜日には十七歳」(March – “Seventeen Come Sunday”
第2曲 間奏曲「私の素敵な人」(Intermezzo – “My Bonny Boy”
第3曲 行進曲「サマセットの民謡」(March – “Folk Songs from Somerset”

 

まず第1曲目は始まりを聞くとこれかぁ~となる曲ですね。クラリネットはわりとメロディで気持ちよく吹けます。その後のコルネットのソロがきれいです。クラリネットとコルネットにソロ譜があり、じつはソロクラリネットもコルネットのソロ部分は同じ旋律を吹いているけど超目立たないです 笑。途中に木管が死ぬ早いパッセージのとこがあります。しかも繰り返しあり!なぜここを繰り返すのだ~とつっこみたくなります。息をするところがない!興奮しすぎてテンポが速くなることが多いので気をつけたいところです。金管は優雅なメロディですがクラリネットはそれどころじゃなくてほぼ聞いていない 笑。それで疲れたのにまた頭に戻って繰り返しっていう大変疲れる曲です。

 

第2曲はオーボエソロから。コルネットやフルート、クラリネットも加わって美しい旋律ですね。ソロクラリネットは短いけど美味しい旋律があります。フルートのかわいらしいメロディのあとはクラリネットはうねうねした合いの手があり。スラーを意識してきれいに吹きたいですね。後半は金管も加わってそのまま美しく締めといった感じです。

 

第3曲は明るい曲調で乗りよく軽くを意識して吹きたいところ。コルネットがまた美しい旋律。木管はそれに答えるような旋律です。そのあとはトロンボーンのかっこいいメロディ。その最後の締めの部分のソロクラリネットの音がハモリで超気持ちいい音なんですよねぇ。わかる人います??クラリネットのトリル部分を過ぎるとまた違った旋律です。最後は金管の激しいメロディで締め。そしてその部分は繰り返した上に、また疲れているのに最初に戻るっていう!!どうしてそんなに繰り返すの~!?演奏時間は11分~12分くらいなのですが奏者としてはわりと疲れます。特にクラリネットは。

 

この曲はいつ吹いたのか記憶がないんですが確実にやったことはある曲です。第1曲目の息つく暇の無いところを練習した記憶があるので。イギリスの民謡を集めたということでなんだか若干暗い印象がするのですがいい曲です。アメリカの作曲家の曲調のいやっほーっていう明るい乗りとは違った落ち着きのある曲といった印象です。

 

こちら(海外)の吹奏楽団でも演奏したことのある曲です。大人になってから吹いてもやっぱり疲れる!っていう感想は変わりませんが、肩の力を抜いてリラックスして吹いたほうが楽しめる曲だということに気がつきました。演奏人数が多くないと迫力のある演奏ができない曲かなと思います。第3曲がかっこよくて好きです。

 

最後に、この曲を作ったヴォーン・ウィリアムズが作曲家となるにあたって重要な影響を与えた友人として、1895年に知り合った学生仲間のホルストがいるらしいです。ホルストとお友達で切磋琢磨してこの曲を作ったのかぁと考えると感慨深いものがありますね。

 

 

↓イギ民もホルストも入っている!


ホルスト:吹奏楽のための組曲第1番&第2番 他